ファイル更新日:2024年01月10日
教育・就職
■卒業研究シラバス■
●高橋 亮
学部・大学院区分
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理学部 |
時間割コード
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未定 |
科目区分
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専門科目 |
科目名【日本語】
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数学研究 |
科目名【英語】
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Undergraduate Seminar |
コースナンバリングコード
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未定 |
担当教員【日本語】
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高橋 亮 |
担当教員【英語】
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Ryo Takahashi |
単位数
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6 |
開講期・開講時間帯
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春 水曜日 3時限 春 水曜日 4時限 |
授業形態
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セミナー |
学科・専攻
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数理学科 |
必修・選択
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選択必修 |
授業の目的【日本語】
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テーマ:可換環論入門 可換環論は,文字通り可換な環の理論です.可換環論は,代数幾何学,整数論,非可換環論,表現論,代数的位相幾何学,代数的組合せ論,計算機代数,そして近年では統計学や物理学など,さまざまな分野と関わっています.その一方で,[M1]の序文の冒頭にあるように,可換環論はそれ自体で纏まった美しく深い理論でもあります.この授業の目的は,可換環論の基礎理論を学ぶことです. |
授業の目的【英語】
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Theme: Introduction to Commutative Algebra Commutative algebra is the theory of commutative rings. This theory has close relationships with many areas of mathematics, including algebraic geometry, number theory, noncommutative algebra, representation theory, algebraic topology, algebraic combinatorics, computational algebra, and recently, even statistics and physics. On the other hand, commutative algebra is a beautiful and deep theory in its own right, as stated at the beginning of the introduction of [M2]. The purpose of this course is to learn the basics of commutative algebra. |
到達目標【日本語】
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学生の持ち合わせている知識量によって到達目標が変わります. (1) 可換環に関して代数学要論II以上の知識がない場合,正則局所環に関するSerreの定理またはKrull次元に関する次元定理を理解することが到達目標になります. (2) 既に(1)の知識を修得済みの場合,Gorenstein環に関するBassの定理および平坦性の局所的判定法を理解することが到達目標になります. (3) 既に(1)および(2)の知識を修得済みの場合,Cohen–Macaulay局所環に対する局所双対定理およびイデアルの重複度の理論を理解することが到達目標になります. |
到達目標【英語】
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The goal depends on your knowledge of commutative algebra. (1) If your knowledge of commutative rings is within Elements of Algebra II, then your goal is to understand Serre's theorem on regular local rings or the dimension theorem on Krull dimension. (2) If you have already learned the theorems in (1), then your goal is to understand Bass' theorem on Gorenstein rings and the local criteria for flatness. (3) If you have already learned the theorems in (1) and (2), then your goal is to understand the local duality theorem for Cohen–Macaulay local rings and the theory of mulitplicities of ideals. |
授業の内容や構成
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(1)の場合は,[G]または[H]の第1部を読みます.(2)の場合は,[M1]の第6〜8章を読みます.(3)の場合は,[BH]の第3〜4節を読みます.いずれの場合でも,授業前に教科書を十分に読み込んでくること,授業後にしっかり復習して理解を確実なものにすることが肝要です. |
履修条件
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3年前期までの学業成績や3年後期の履修科目,およびこれまでの自主学習の内容などを考慮して分属者を決定します. This course is given in Japanese. |
関連する科目
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代数学要論II |
成績評価の方法と基準
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用いた教科書の内容をセミナー発表で適切に説明できること,基本的な概念や用語を正しく理解していることを合格の基準とします. |
不可(F)と欠席(W)の基準
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履修が取り下げられた場合は欠席(W)となります.履修が取り下げられず,セミナー発表時の担当教員からの質問に十分に答えられなかった場合は不可(F)となります. |
教科書・テキスト
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[BH] W. Bruns; J. Herzog, Cohen–Macaulay rings, Cambridge University Press, 1998. [G] 後藤四郎, 可換環論の勘どころ, 共立出版, 2017. [H] 堀田良之, 可換環と体, 岩波書店, 2006. [M1] 松村英之, 復刊 可換環論, 共立出版, 2000. |
参考書
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[AM] M. F. Atiyah; I. G. MacDonald, Introduction to Commutative Algebra, Westview Press, 1994. [B] N. Bourbaki, Commutative algebra, Chapters 1–7, Springer, 1998. [E] D. Eisenbud, Commutative Algebra with a View Toward Algebraic Geometry, Springer, 1995. [M2] H. Matsumura, Commutative ring theory, Second edition, Cambridge University Press, 1989. |
課外学習等 (授業時間外学習の指示)
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セミナー発表の準備段階で最も大切なことは,理由を聞かれた場合に説明できないような箇所を残したまま読み進めないようにすることです.何時間もかけてほんの数行しか読み進められなくても一行一行理解できるまでじっくり読み込むという姿勢で取り組んでください. |
注意事項
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質問への対応方法
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対面またはメールまたはZoomで対応します. |
他学科聴講の可否
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可 |
他学科聴講の条件
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あらかじめ担当教員にメールで連絡してください. |
レベル
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2 |
キーワード
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正則局所環,Krull次元,Cohen–Macaulay環,Gorenstein環,局所コホモロジー,重複度 |
履修の際のアドバイス
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授業開講形態等
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学生が教科書を読んで黒板を使って発表するセミナー形式で行います. |
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置
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