ファイル更新日:2021年06月10日
社会連携
■2006年度数学アゴラ■
1. 趣旨
数学の素晴らしさを広く伝え,生徒一人一人の個性を伸ばすという観点から,世界の最先端で数学の研究を行っている教員達が,数学とその応用に興味・関心を持つ高校生および高校教員に対し,分かりやすくそれぞれの得意分野について語ることにより,名古屋大学の数理科学分野での教育研究活動を紹介する.
2. 主題・講義題目
主題:現代数学のみなもとを訪ねて — オイラーの世界
3. 主催
4. 後援
- 愛知県教育委員会
- 岐阜県教育委員会
- 三重県教育委員会
- 名古屋市教育委員会
- 日本数学会中部支部
5. 期間
2006年8月10日(木)〜8月12日(土)の3日間
6. 会場
名古屋市千種区不老町 名古屋大学 理1号館(大学院多元数理科学研究科)
7. 対象者
高校生及び高校の数学教師100人 (応募者多数の場合は抽選により決定)
8. 参加料
9. 参加申込
「名古屋大学数学アゴラ(夏季集中コース)参加申込書」に所定事項を記入し,返信先の郵便番号,住所,氏名(「様」を添えること)を表書きして140円切手を貼付した角2封筒(A4サイズの紙が入る大きさ)と共に,
〒464-8602 名古屋市千種区不老町 名古屋大学 大学院多元数理科学研究科 数学アゴラ係宛
に7月21日(金)までに申し込んでください.申込者には,参加決定の有無,内容等を返送致します.
10. プログラム
8月10日(木)
13:00〜13:30 |
受付 |
13:30〜13:40 |
開講式 |
13:40〜14:40 |
講義A-1「素数の謎 — ゼータ関数と素数分布 (1)」/松本 耕二 教授 |
15:00〜16:00 |
講義B-1「アイの秘技 (1)」/落合 啓之 教授 |
8月11日(金)
10:30〜11:30 |
講義A-2「素数の謎 — ゼータ関数と素数分布 (2)」/松本 耕二 教授 |
11:30〜13:00 |
昼食・休憩 |
13:00〜14:00 |
講義C-1「グラフと経路 (1)」/永尾 太郎 助教授 |
14:20〜15:20 |
講義B-2「アイの秘技 (2)」/落合 啓之 教授 |
15:45〜17:00 |
「名古屋大学の学生とのふれあいコーナー」 |
8月12日(土)
10:30〜11:30 |
講義A-3「素数の謎 — ゼータ関数と素数分布 (3)」/松本 耕二 教授 |
11:30〜13:00 |
昼食・休憩 |
13:00〜14:00 |
講義C-2「グラフと経路 (2)」/永尾 太郎 助教授 |
14:20〜15:20 |
講義B-3「アイの秘技 (3)」/落合 啓之 教授 |
15:30〜15:40 |
閉講式 |
11. 連絡先
12. その他
8月10日に名古屋大学説明会が予定されていますが,これに参加のため数学アゴラに「部分参加」となることは差し支えありません.なお,秋には「数学アゴラ(継続コース)」を開講します.
13. 内容要約
- 講義A 「素数の謎 — ゼータ関数と素数分布」/松本 耕二 教授
素数についての研究は古代ギリシャに始まる長い歴史を持ちますが,未だに謎の多い分野です.素数を研究するための有力な手法の一つが,ゼータ関数と呼ばれるある種の関数の性質から素数の性質を導く,というアプローチです.それはゼータ関数が素数についての積(素数は無限個あるので「無限積」)で書けるというオイラーの大発見を出発点としています.この講義ではゼータ関数と素数の分布をめぐる話題をその第一歩から紹介したいと思います.
- 講義B 「アイの秘技」/落合 啓之 教授
直角三角形の角度に対して辺の長さの比を与えるものが三角比です.高校の数学でもサイン(sin)コサイン(cos)が現れます.おいらの話ではこのような図形的な見方から式を使った見方までを説明し,三角関数と指数関数とが思いがけない関係で結ばれていることを紹介します.その鍵は…アイです.
- 講義C 「グラフと経路」/永尾 太郎 助教授
グラフとは,いくつかの点を線でつないだ図形のことです.複雑な問題を見通しよく表わすために使われます.グラフの研究は,橋を一回ずつ渡って町を一周する経路についてのオイラーの考察から始まりました.最近のコンピュータと通信ネットワークの発達により,その応用範囲はますます広がっています.グラフについての話題を,その上の経路をみつける問題を中心に紹介します.
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