ファイル更新日:2024年04月18日
教育・就職
■教育プログラム概要■
●数学演習(1・2年)の内容
1年前期
- 目的
- 1年前期では,従来高校で扱われていたが最近扱われなくなった内容をとり上げ,高校数学から大学数学への接続とする.基本的な計算力をつけることも目標とする.
- 内容
- 数列・級数(代表的な例を扱う)
- 微分方程式(ごく初歩的な部分 — 変数分離形,自由落下運動,単振動のみたす方程式)
- 積分計算(定積分 — 部分分数展開,逆三角関数,近似計算)
- 平面の1次変換
- 空間図形(平面,直線の方程式)
以上の他に
を盛り込むこととする.後期でもよい.また,ごく基本的な計算練習を自宅学習によって行う.
1年後期
- 目的
- 1年後期の目標は前期に準ずるが,さらに前期の演習・講義に学んだ内容を異なる視点から見直すことにする.おもに後期の講義と関連する場面においてこれを行う.
- 内容
- 関数の近似(1次近似,2次近似,誤差 — おもに1変数)
- 2変数関数のグラフと接平面
- 高次方程式,連立2次方程式 — 固有方程式,極値問題と関連
- 行列式の図形的意味(平行四辺形の面積,拡大率) — ヤコビアンと関連
- 固有多項式とケイリー・ハミルトンの定理
- 計算練習(合成関数の微分,極値問題,重積分,固有値・固有ベクトル・対角化 — まず2行2列から)
ごく基本的な計算練習を自宅学習によって行う.
2年前期
- 目的
- 2年前期では,数理学科の学習に必要最小限の基礎(基本的な言語と概念)と基本的な計算力を身につけるとともに,数学的な記述の方法を身につけることをおもな目標とする.
- 内容
- 複素数の計算,極座標
- 1次分数変換
- 命題と証明(定義にしたがった証明,すべて・ある・否定,「AならばB」と「(Aでない)またはB」の同義性,命題の真偽と集合の包含関係)
- 集合の取り扱い(A=Bの確認など)
- 写像(単射,全射)
- 1次独立・従属に関わる論証
- ベクトル空間の例(基底,表現行列,内積に関わる計算)
- イプシロン・デルタ論法(一様収束まで)
計算練習をおもに自宅学習によって行う.1年次に学習した計算技法に習熟することを目標とする.
2年後期
- 目的
- 2年後期では,前期に習得した基礎を多少発展的な場面で運用することになる.論理的な思考や抽象的な扱い,考え方に慣れるとともに,種々の計算に習熟することをおもな目標とする.
- 内容
- 連続性(1変数の場合に種々の定義の同値性を確認)
- 位相に関わる論証(おもにコンパクト性)
- ジョルダン標準形
- 多項式と整数(互除法,(f, g)=1 ⇒ ∃p, q s.t. pf+qg=1) — ジョルダン標準形と関連
- ラグランジュの未定乗数法
- 留数計算
以上の他に
を種々の場面で扱うこととする.これは3年前期でも継続する.また
をオプションとし,2年後期に扱わなかった場合は3年前期の演習IIにおいて扱うこととする.計算練習をおもに自宅学習によって行う.1年次に学習した計算技法に習熟することを目標とする.
ごく基本的な計算練習を自宅学習によって行う.
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