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ファイル更新日:2024年04月28日
本講演では,Beheshti-Lehmann-Riedl-Tanimotoによる滑らかな3次元Fano多様体上の有理曲線のモジュライ空間に関する結果を,分解的端末特異点をもつ場合へ拡張する.講演の初めに,任意の多様体とその上のネフかつ巨大な因子との組から定まるa不変量とb不変量を導入し,有理曲線のモジュライ空間の中の病的な既約成分との関連を与える. 次に,森氏の折り曲げ法をより精密に制御することを目的とした動的折り曲げ法を紹介し,3次元Fano多様体に対する証明の概略を与える.最後に,これらの研究の動機である幾何的Manin予想を紹介し,具体例として特異点をもつP^4内の3次超曲面に対して証明する.