名古屋大学 大学院多元数理科学研究科・理学部数理学科
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ファイル更新日:2024年04月28日

研究情報

セミナー詳細

作成日: 2024/03/28, 更新日: 2024/03/29
種   別 代数幾何学セミナー
属   性  
講 演 者 中村 勇哉 (名古屋大学)
タ イ ト ル Toward an Ehrhart theory of periodic graphs
日   時
2024/4/26 10:30〜12:00
会   場 理学部A館 207セミナー室
要   旨

Pを有理多面体とする. 整数nに対しf(n)でnP内の格子点の数を表すとき, fが準多項式になることがEhrhart理論により知られている. この事実は (初等的な組み合わせ論で証明できるほか), f(n)をPに対応するトーリック多様体のコホモロジーで記述することで, 川又?Viehweg消滅定理の帰結とみなすこともできる.
今回の講演では, Ehrhart理論の周期グラフへの拡張について議論する. 周期グラフとは, 格子Z^Nが自由に作用しているグラフであってその商グラフが有限グラフになるものをいう. 頂点を1つ固定し, f(n)でその点からの距離がn以下の点の個数を表す. 本講演ではまず, Grosse-Kunstleve, Brunner, Sloaneによる予想(1996)「f(n)が準多項式型(十分nが大きい所で準多項式)になる」の肯定的解決 (坂本, 間瀬, 中川との共同研究) について紹介する. これは代数幾何学的にはSerre消滅定理に対応する. またこの証明方法の, 実質的アーベル群 (virtually abelian group) の幾何学的群論への応用について説明する. 残りの時間で, エルハート理論における相互法則 (代数幾何学的にはSerre双対性に対応) の周期グラフにおける類似性質について紹介する (井上卓哉さんとの共同研究).