お知らせ: 2002年度は終了しました。
日時 | 平成14年 5月16日 (木) 14時00分より |
講演者 | 石渡哲哉 (岐阜大・教育) |
講演タイトル | 結晶界面運動に現れる速い縮退解について |
講演概要 | 結晶の界面運動の数学モデルの1つにクリスタライン運動がある。これは自由境界問題の1つであり、結晶の表面エネルギー分布から導かれるウルフ図形によって界面形状の特徴付けがなされている。本研究では、ある種の曲率に依存して多角形状の界面が運動するものを対象とし、縮退する界面に有限時間で発生する特異性の特徴づけを行うことを目的としている。講演では、クリスタライン運動の概要、発生する特異性についての知られている結果を解説した後、講演者および共同研究者によって現時点で得られている特異性の評価について話す。特に、界面の形状と特異性の強度との関係について、具体的な特異性の指数とともに明らかにする。 |
場所 | 理A館 444号室 |
日時 | 平成14年 6月13日 (木) 13時30分より |
講演者 | 飯間 信 (北海道大・電子研) |
講演タイトル | 昆虫飛翔の流体力学と2次元はばたきモデルの解析 |
講演概要 | 昆虫の飛翔機構は飛行機などと異なり, はばたき運動に伴う剥離渦の動力学と, その渦と羽との相互作用による力の生成が重要である. こういった昆虫の飛翔機構について流体力学的観点からの短いレビューを行い, その後剥離渦の動力学が非自明な振舞を呼び起こす例として, 講演者らが研究を進めている2次元対称はばたきモデルの解析についての話題を提供する. 講演では本物の昆虫飛翔のビデオなどもお見せする予定である. |
場所 | 理A館 444号室 |
日時 | 平成14年 7月 4日 (木) 13時30分より |
講演者 | 降旗 大介 (大阪大・サイバー) |
講演タイトル | 離散変分法の理論的詳細 |
講演概要 | 離散変分法とその応用例の理論的な詳細について, これまでは時間的な制約などのためにあまり紹介することができなかった. そこで, 離散変分法の概要だけでなく, 応用例の安定性証明や解の存在証明まで含めた理論的部分について細かく紹介を試みたい. |
場所 | 理A館 444号室 |
日時 | 平成14年 9月 12日 (木) 14時00分より |
講演者 | 竹内 慎吾 (学習院大・理) |
講演タイトル | p ラプラシアンの数理現象 |
講演概要 | p ラプラシアンは多孔質媒質の方程式の拡散項と並んで 非線型拡散の代表的な例である.線型拡散(ラプラシアン) との数理現象の相違をこれまで得た結果を交えながら解説し, それが原因で生ずる非線型拡散ならではの新たな問題を いくつか紹介したい.またこのセミナーの趣旨にかんがみ, p ラプラシアンの諸科学への応用面についても軽く触れる. |
場所 | 理A館 444号室 |
日時 | 平成14年 10月 17日 (木) 14時00分より |
講演者 | 石渡 通徳 (早稲田大・理工) |
講演タイトル | On some semilinear parabolic and elliptic equations involving Sobolev critical exponent |
講演概要 |
本談話ではSobolev critical exponent またはそれに近い非線型項の指数をもつ以
下のタイプの半線型楕円型方程式の解の多重性、また半線型放物型方程式の解の挙
動について議論する:
(E) -△u = u|u|^{p-2} in Ω,
ここで Ω は R^N の領域、p \in (2,2^*], p〜2^* とする。 (E)、(P) に関しては様々な観点からの膨大な数の研究がある。特に指数が critical (に近い)場合には (E) については解の多重性が領域の位相幾何学的性質 に密接に関係すること、また (P) については subcritical case では見られないタ イプの解の漸近挙動が見られることが(部分的に)知られている。ここではこれらの 一見互いに関係ないように見える結果について、 Sobolev の埋蔵 H_0^1\hookrightarrow L^p のコンパクト性の破れを基礎とする一つの 視点から統一的な解釈を与えることを試みる。またこの視点に基づいて、これまでに 得られている結果を(証明の 細部には立ち入らずに)直感的に概観する。 |
場所 | 理A館 444号室 |
日時 | 平成14年 11月 14日 (木) 14時00分より |
講演者 | 二宮 広和 (龍谷大・理工) |
講演タイトル | 線形誘導爆発について |
講演概要 | まず,拡散誘導爆発を解説し,そのメカニズムを調べるために 常微分方程式系の解の爆発問題の分類を行う. ある種の場合には,内向き線形項を摂動として加えることによって 爆発がおきることを説明する. |
場所 | 理A館 444号室 |
日時 | 平成14年 11月 28日 (木) 14時00分より |
講演者 | 赤堀公史 (名大・多元数理) |
講演タイトル | Yukawa coupled Wave-Schr\"odinger equation |
講演概要 | 湯川型の相互作用をする波動方程式とシュレディンガー方程式の連立系の解の存在定理について,空間次元によって状況が異なる点を強調し,それぞれの場合に実解析的手法と,どのように関連しているかを解説する. |
場所 | 理A館 444号室 |
日時 | 平成15年 2月 13日 (木) 14時00分より |
講演者 | 中村 健一 (電通大・電気通信) |
講演タイトル | Bounds for effective speeds of traveling fronts in spatially periodic media |
講演概要 | ここ数年、空間非一様な反応拡散方程式の進行波の 定性的性質(存在、安定性、伝播速度の特徴づけなど) が盛んに研究されている。本講演では、双安定型の 非線形項を持つ反応拡散方程式に対し、方程式の 空間非一様性が進行波の伝播速度に与える影響に ついて得られた結果を報告する。 |
場所 | 理A館 444号室 |