Tips 0: 自作スタイルファイル
自作のマクロ類が増えてくると,プリアンブル部(\begin{document}
より前)の行数がだんだん多くなって,LaTeXソースが読みにくくなります.自分用のスタイルファイルを作り,それを \usepackage{…}
で読み込めば,プリアンブル部はすっきりします.
スタイルファイル
オプション機能をつけたりといった細かいことをしなければ,スタイルファイルを作るのは簡単です.あいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえお
1:\NeedsTeXFormat{LaTeX2e}⏎ 2:\ProvidesPackage{mystyle}[2022/09/20 v1.0 My Style]⏎ 3:⏎ 4:\newcommand\fox{The quick brown fox jumps over a lazy dog.}⏎ 5:⏎ 6:\endinput⏎
(
mystyle.sty
)
- 1行目の
\NeedsTeXFormat{LaTeX2e}
はお約束です. - 2行目はスタイルファイルであることの宣言で,書式は
\ProvidesPackage{name}[date description]
です.- name はスタイルファイルのファイル名から拡張子(
.sty
)を除いた部分です. - dateはファイル作成日で,書式は
YYYY/MM/DD
でなくてはなりません.月(MM
)と日(DD
)は01
,10
などのように必ず2桁で書きます. - description の部分はスタイルファイルの説明を自由に書く部分で,一般的にはバージョン番号とスタイルファイルの説明を書きます.
- name はスタイルファイルのファイル名から拡張子(
- 6行目の
\endinput
はここでスタイルファイルが終わっていることを示すお約束です.なくても構いませんが,明示的に書いておく方が安全です.
- スタイルファイル中では,
\makeatlettter
,\makeatother
で囲まなくても,マクロ名などに@
が使えます.
サンプル
実際に使うときは,他のスタイルファイルと同様に \usepackage{name}
で読み込むだけです.ただし,既存の命令を書き換えている場合は,他のスタイルファイルをすべて読み込んだ後で読み込むようにすべきです.
1:\documentclass[a4paper]{article}⏎ 2:⏎ 3:\usepackage{mystyle}⏎ 4:⏎ 5:\begin{document}⏎ 6: \fox⏎ 7:\end{document}⏎
(
mystyle_sample.tex
)
サンプルコード
- mystyle_sample.tex [LaTeX/95B]
- mystyle_sample.pdf [PDF/4.70KB]
- mystyle.sty [LaTeX/149B]