進学案内

ひとことでいえば困ることはないとおもいます．というものの情報数理学自体が若い学問ですから若干説明が必要かと思います．

近年の計算機のハードウェアの目覚ましい進歩は数学とは無縁ではありません．数年間で処理速度が10倍にもなるため，現在は処理速度の問題から計算機で調べることができないと思われている問題も，数年後には計算機上でシミュレーションできるかもしれないのです．またウェブの上で見る画像もウェーブレットなど最近の解析の結果が使われます．かな漢字変換も年々効率よくなってきていますが，このことも自然言語の数学的理解と密接に関係しています．

このように，計算機の特徴として，理論的にも面白い問題・手法がリアルタイムで我々の見えるところで活躍することがあります．そのため卒業生の進路はなんらかの形でコンピュータと関連することが多くなっています．そのためこの研究科では，大学院生対象の「数理解析・計算機数学概論」という講義が通年で開講されています．またリアルタイムにどのようなことが起きているのかを知るためには毎年いくつかの民間企業(2003年度は日立製作所)と連携し，企業の第一線の技術者による連続講義が行われ，実践的な計算機技術を修得することも可能となっています．