今回はウィルス対応ということで、オンライン授業を4月20日(月)から執り行います。
各自、講義ノートを印刷し、
シラバスにしたがって学習していただきます。
質問等はメールで(メールアドレスはシラバスに書いてあります)、
回答はここ(授業日誌)で行います。
宿題の扱いは以下の通り(紙での提出は取り止め)とします。
学期途中の試験はオンラインで実施の予定です。シラバス記載の日時に概ね60分で行います。
授業日誌は毎週更新していきます。古いのが表示されるようでしたら、再読込をしてみて下さい。
今日はテキストの1章です。
概ね高校の復習ですが、$o(h)$ 方式の微分というのは、新しいことと思います。
微分を商の極限ではなく、一次近似式と見る際に重宝する表示形式です。
慣れると合成関数の微分とか積の微分の公式が直感的に理解できるようになりますが、
ここではそういう記述の仕方もある、といった程度の認識で結構です。
今日の内容としては、例1.3の合成関数の微分計算が大事です。必ず確かめておきましょう。
来週から宿題の提出があります。ご注意下さい。
なお、3回の定時試験は、日時指定のオンライン試験として実施、宿題と同様の提出方法を予定しております。
解答を pdf ファイルとして作成する手順(紙のレポートを写真で写して pdf に変換、
あるいはワードなどで作成して pdf 保存する等)を予め確認・練習しておいてください。
Q: 微分積分学の教科書はいずれのものを購入すればいいのでしょうか。
A: 指定の教科書はありません。
参考書ですが、実物を見て、自分に合っているものを購入し利用するのがよいでしょう。
シラバスに挙げておいたものはあくまでも例示なので、それ以外からでも構いません。
必ずしも出版されているものである必要はなく、ネットで公開されている講義ノートを利用する手もあります。
過去の授業日誌で紹介したものにはリンクの切れたのも多いのですが、
浦田先生のものはお薦めです。
Q: 学期途中の試験については、定時でサポートページ(授業日誌)にアップされ、行うという認識でよろしいでしょうか。
A: 定時試験は、時間割通りの時間内で試験問題が NUCT 内に提示され、答案を提出するのもその時間内で行います。
ということで、宿題と違って時間制限が厳しくなります。ご注意ください。
Q:進度予定表の項目と講義ノート(?)の項目がかなり異なると思うのですが内容は同じなのでしょうか。
また、講義ノートの1項目につき1つ分の講義という認識でよろしいでしょうか。
A: シラバスの項目に挙げてあるのは、講義ノートの内容の一部です。別の言い方をすると、
講義ノートは、シラバスの項目+追加の内容、ということになります。
具体的に講義ノートのどの部分を勉強したら良いかは、毎回お知らせしていきます。
Q:1.微分積分学の講義で音声講義はしませんか。
2.出席点数はどう付けますか。あと、科目の全体的な評価はどうなりますか。
A: 1.動画・音声を配信する予定はありません。授業日誌の中で紹介することはあるかも知れませんが。
2. 出席点というのはありません。成績の評価は、シラバスにある通り試験の成績100%でほぼ線型につけます。
過去の授業日誌をご覧いただくと、大体の成績分布がわかります。
Q:講義ノートの中に問がありますが、問の解答はありますか。
A:過去の授業日誌からの引用です。
予想されたことではありますが、問題の答え(それもできるだけ詳しいもの)を欲しいという声が複数ありました。
これについては、授業の最初でも説明したように、苦しくとも自らの手で正否を確認する、
といった意識がとても大事で、 できるだけ早くそういった状態になっていただきたい、という意図によるものです。
大学卒業後、皆さんに求められるのはそういう部分だと思うからです。
(答えが、それも詳細なものがわかっている案件など処置する必要はない。)
ただ、問題によっては、あるいは予備知識・経験の多寡によっては、困難を感じることもあるでしょう。
その場合は、できるだけ不明点を具体的に自覚した上で、オフィスアワーの時間なりに質問されますよう。
なお、参考書として挙げた演習書は、それに近い内容になっているはずです。
つつじも盛りに穏やかな晴れ間のひとときも、身動きの不自由さよ。 破滅と隣り合わせの豊かさであったか、相変わらず周りを気にしながら。
今日は2章、関数の増大度を学習していただきます。高校で既に経験済みであれば良いのですが、
初めての人もこれを機会に認識しておきます。
なお、自分はロピタルを知っているから平気、とは思わないことです。
ここで身につけていただきたいのは、増大度のスピード感覚で、多項式、指数関数、対数関数の増え方の違いです。
機械的・形式的に計算できるだけでは不十分です。
典型的な使い方が、(i)極限計算への応用と(ii)関数のグラフの境界点(無限遠方)での様子ということになります。
一通り読み通したら、宿題をどうぞ。
宿題の提出方法については、上の方をご覧ください。
定時試験でも同じ方式を採用するので、
いざというときに慌てないで済むように pdf 化とファイルの upload の練習もしておいて下さい。
あと、NUCT に授業ごとのフォーラム(掲示板)というのがあります。ご利用ください。
受講生同志の情報交換に使うのだそうですが、
これが総計2GBの制限を受けるかどうかはシステム運用者に問い合わせ中。
移動性の高気圧が西風にのって清風とともに。
組織的かつ徹底的が苦手であることを改めて。
今日は逆三角関数の導入とその微分と積分による言い換えまでしていただきます。
三角関数は周期関数であるため、定義域を制限してその逆関数を考えます。逆三角関数を表わす記号に arc がつくのは、
円弧の長さ(正確には弧度法による角の大きさ)を表わすことに由来します。
アーク・サイン、アーク・タンジェントのように言います。
$\sin$, $\tan$ の典型的な角での値を列挙し、それを逆に対応させることで、$\arcsin$, $\arctan$ の値を求める練習をします。
また、$y = \arcsin x$, $y = \arctan x$ のグラフも描いて見ます。
次に、逆関数の微分を復習し、$\arcsin x$ と $\arctan x$ の部分を求めます。
せっかく微分の公式を導いたので、それを使った積分計算まで練習します。
こちらは、テキストの例4.8にあります。$\arcsin$ を使って計算する例は自分で作ってみます。
来週は1回めのオンライン試験です。範囲は、先週と今週のところから。
逆三角関数の微分を積分計算に利用するところも含みます。ご注意ください。
前回の宿題の補足を。$|x| = e^{-b}$ ($b>0$) と表示できるので、 \[ n^ax^n = \frac{n^a}{e^{bn}} \] の極限は $t^a$ と $e^{bt}$ ($t \to \infty$) のスピードを比較して、$0$ に近づくことがわかる。
空気も重く雨模様。桑の実もそろそろ気がかりに。
今日は、1回目のオンライン試験です。 NUCT にアクセスして受けて下さい。9:00開始、10:00終了です。
[試験の講評]
概ねできてたように思います。
$\fbox{1}$ では、増減表で凹凸調べながら、それが実際のグラフの凹凸に反映されていない人がちらほら。
$\fbox{2}$ では、計算の詰めが甘い人が目につきました。多くはないですが。
形式的なことではありますが、ファイルサイズに無頓着な人もそれなりに。
節約思想は、工学的にも意味があるはずですが。
いろいろと心当たりがあるかたは復習その他、ご対処ください。
最後に点数について一言。1問2点(2問で4点)が満点ですが、
とりわけ良い答案には、3点つけることもあります。ということで、システム上は6点まで入れられるようにしてあります。
成績欄には合計点の表示が表示されますが、問題ごとの点数は、コメント欄で確認できるはずです。
合わない等がありましたなら、ご連絡下さい。
雲は多めなれどまずまずの晴れ、5月も末の勉強日和に雛は何を思うか。
今日は定積分の正しい意味を理解していただきます。標語的に短冊和の極限と言っておきます。
高校でも区分求積法ということで経験があろうかと思いますが、それをもう少し一般化したものです。
これから、様々な積分の性質も導くことができます。そういったことを一通り確認した上で、
微小量の和の極限としての積分の様々な実例に慣れていただきます。
物理とかの現実の応用では、符号付き面積を越えた量のやりくりが普通のことでもあり。
定理4.4の周辺は、気になる人が後で読めばよろしいので、スキップします。
それ以外でも既知のところはスキップしていいのですが、それはその人によりけり。
判断に困ったらメールにてご相談ください。
次に具体的な積分計算で必要となる積分の技法である「置換積分」と「部分積分」を復習していただきます。
ここのところは、個人的には、高校・大学を通じて誤った指導(特に部分積分が)が蔓延しているように感じているのですが、
それが少しでも改善されると幸い。
元々は高校生向けに書いたものですが、
積分の技法も参考になるでしょうか。
9ページから18ページまで、とにかく量が多いので(復習も多い)、今日の宿題の問題を目標に、取捨選択してください。
この何を捨てて何を拾うかの個人的判断の適否が、今後とても大きな意味を持ってきます。
そのための訓練の一歩も兼ねているとお考えください。
はや6月、桶狭間である。気温の上下の谷間の薄曇り。
去年の今頃は、豚コレラが蔓延、その後の終息も聞かず、ただ目先のみの知恵のなさ。
今日は、有理関数の不定積分の周辺をあれこれ。
具体的な練習は、既に答えが分かっている場合でするのが良いような。
計算のやりっぱなしは大変危険なこと、答えが出たからと言って安心せずにいろいろな方法で確認するという習慣こそが。
来週は、はやくも2回目の試験です。授業で取り上げた例、宿題の問題の復習を。
以上、去年の授業日誌から。
少し補足すると、有理関数の積分はその仕組みが完全に分かっているのですが、
理屈の部分よりは具体的な手続きをいくつか経験すればそれで結構です。
そういう具体的なものを整理・統合したものが「理論」なので。
具体的な問題にまず挑戦し、詰まってから「理論」を見るというのが実践的かと。
最後に、有理曲線が関係した積分をこれも具体例でやってみます。
積分の計算では、しばしば技巧的な変数変換が登場しますが、
それには諸々の背景があるもので、そういったからくりの一端をここでは学びます。
宿題8は、本文の該当箇所を読んでから解いてみてください。
例4.8の前にある式が出てきます。そういう仕組みです。
今日は2回めのオンライン試験、NUCT から時間限定でどうぞ。
試験後の情報とかは後ほど、ここに書きます。
[試験の講評] やさしかったこともあり、今回も4点が大多数でした。また、ファイルサイズもほぼ400Kb以下で概ねよい感じです。
ただ、相変わらず MB 単位の大きなもので提出する人も少数ながら。
$\fbox{1}$ もっともっとユニークな解釈を期待してたのですが、まあ、常識と言うか。
「面積」以外の解釈を求めたにもかかわらず、面積の説明をする者が後絶たず。
$\fbox{2}$ これは、高校生でもできる問題だったと思うのですが、最後に $t = e^x$ と置き直すことを忘れる人がそれなりの
人数に。詰めが甘いと言うことで、減点対象。たったそれだけのことと思うかもしれませんが、
そういう目配りというか配慮なしでは良いエンジニアになれないとしたもの。
試験の点数を開示しましたので、ご確認ください。
梅雨の中休み、紫陽花も心なしか色あせて、桶狭間。
今まで、高校の復習のようなことをしてきましたが、今日からが本番というか、最初の山です。
テキストだと「関数の状態と近似式」の項です。
まずは、一次近似式を接線と関連付けて幾何学的に理解し、ついで近似計算と極限計算への応用をしてみます。
次に、一次近似式の誤差項の積分表示に進みます。部分積分の応用にもなっています。
この積分表示の近似から2次の近似式が導かれます。
2次近似式についても近似計算と極限計算への応用をやってみます。
そのあとにある凸関数の不等式と変曲点は、軽く眺める程度でスキップしましょう。
NUCT のお知らせに書きましたように、対面による質問の時間をこの水曜日から開始します。
諸々の事情から、対面授業の実施は当面困難です。期末試験も、オンラインによるものになる見通しです。
Q: 例5.1~3の近似式をf(x)≒f(x)+f'(a)(x-a)を使って求める方法がわかりません。
A: 5.1, 5.3 であれば、$a=0$ として、上の近似式を書く下します。5.2 は $a=r$ で $\Delta r = x-r$ の意味です。
どの文字がどの量に対応するかは、状況に応じて適宜読み替えます。
Q: 講義ノートの23ページ中ごろの
f(x)−f(a)−f′(a)(x−a) =∫ x af′(t)dt−f′(a)(x−a)
に着目する。
目移りを防ぐために、一旦 x = b とおいて、これを次のように書き直す。
d dt(f′(t)(b−t)) = −f′(t) + f′′(t)(b−t)
という部分についてx=bと置いた後の式への操作は具体的に何を行ったのでしょうか
a=tとおいてtで微分しているのでしょうか
A: これは、部分積分を施しました。講義ノートの該当部分の説明を直しましたので、日誌の上の方にあるリンクから
ダウンロードしてご覧ください。
Q: 講義ノートの同じく23ページ中ごろの
∫ b af′(t)dt−f′(a)(b−a) =∫ b af′′(t)(b−t)dt
の部分に関して
上式の上の式を積分したのなら−f′(a)(b−a)ではなく+f′(a)(b−a)になると思うのですがどうでしょうか
A: $[f'(t)(b-t)]_{t=a}^{t=b}$ なので $-f'(a)(b-a)$ です。
雲の多い一日、せっかくの日食もおぼろに。「味来」に「おおもの」を添えて。
前回の2次の近似式を受けて、$n$ 次の近似式を学習します。
テキストだと、p.27からp.34にかけて。
量が多いのですが、そのうち、定理6.2、例6.4、オーダー記号、定理6.8、例6.9、
例6.12、例6.13、例6.14、例6.15、例6.16。
これでも多いかも知れませんが、何しろ最初の山なので。
このうち、定理6.8 は、前回導いた誤差項の積分表示の
拡張になっていることを確認するだけで前に進むことも可能。
それでは気持ち悪いということであれば、
2次近似式の誤差項を3次導関数の積分として、部分積分により導いて見ます。
帰納法のお作法を形式的に書くよりは、公式の正しさが実感できるかと思います。
テイラー近似を、近似計算と極限計算に応用する、
そしてそれを表現する便利が記号・考え方であるオーダー記号 (O-notation) について経験を積む、ということです。
近似式を具体的に求める際は、公式を機械的に使うよりも、基本関数の近似式(これは覚える)の組合せで処理します。
そのための一連の手法が上で挙げた例に入っています。
参考になりそうな動画をいくつか挙げておきます。
テイラー展開
テイラー展開の気持ち
O記号の定義
梅雨の中休みか、鈴鹿の山もはるかに水の青さ。
今日は、テキスト p.35-38。
テイラー近似式を極限移行させた級数表示(テイラー展開)を5種類の基本関数について確かめます。
その際、収束範囲に注意します。
証明も難しくはありませんが、まずは、近似式を補足する情報という認識でよいかと思います。
むしろ、前回の多かった内容を再度見直す機会と捉えて、極限計算と無限小のオーダーの復習をしてみてください。
最後に、p.38 にある積分を使った級数表示の方法を知っていただきます。
これは、テーラー近似式を導く際に使った積分表示に比べて、もっと単刀直入な関数表示を与えてくれます。
ただし、関数の具体的な形に依存するので、万能というわけではありませんが、使えるときはかなり重宝します。
有名な $\log 2$ の級数表示にも役立ちます。
次回は、いよいよ3回目の試験。例と宿題を中心に復習しておいてください。
もう少し先のことになりますが、期末試験は、7月27日と8月3日の2回に分けてオンラインで行います。
雨がいよいよ暴力的に、九州横断。肝心の公金が、アベマと撒き餌に消え。
今日は、3回目の試験です。
NUCT の課題欄からどうぞ。
結果等は後ほど上げます。
[講評]:概ねファイルサイズは小さくできていましたが、相変わらずMB越えの人が何人か。
気にしていないひとは、その内大きな反動が!
$\fbox{1}$ 概ね妥当な答案でした。ただ、どう解くのか不明の問題例もあったので、
解答方針(出題方針)くらいは求めるべきだったかと反省。
もし、正しく評価されていないと思われる方は、解答をメールで送ってください。
$\fbox{2}$ こちらの方が少し点数が低かったような。計算ミス+勉強不足が原因かと。
あと近似式の表記で、多項式を書く際は、次数の低い順に書いた方がよい。
高い順に並べている人が散見されたので。
どの順序が良いかあるいはどうでも良いかは考えている問題によります。
機械的に処理すべきではありません。
例えば式の積を見たらすぐ展開する、というのは悪いクセです。
展開すべきか否かは状況で判断します。
南岸に前線、今日も雨の一日、サルスベリの咲き始めに夏の予感。
今日は7節の広義積分です。
まず、べき関数 $y = \frac{1}{x^\alpha}$ ($x>0$) のグラフをかいてみて下さい。
$a$ が $\alpha=1$ より大きくなる、あるいは小さくなるときグラフがどのように変化するか観察します。
その上で、
\[
\int_0^1 x^{-\alpha}\, dx = \lim_{s \to +0} \int_s^1 x^{-\alpha}\, dx
\]
\[
\int_1^\infty x^{-\alpha}\, dx = \lim_{t \to +\infty} \int_1^t x^{-\alpha}\, dx
\]
を計算してみます。
発散するか収束するかが $\alpha=1$ を境に変化する様子を、先程観察したグラフの変化と比べてみます。
連動していることに気づいて欲しいのですが・・・。
なお、$\alpha=1$ は常に発散します。このタイプの発散を対数発散といいます。
発散はすれど、そのスピードが遅いのがその特徴です。かろうじて発散しているという感じのものです。
広義積分の境界での処理では、数列のスピードがしばしば問題になるということも押えておいてください。
ついで例7.2をやり、定理7.3を納得します。
その上で、例7.4、例7.5、例7.6 を一気にします。ガンマ関数という言葉も。意味は階乗関数。
最後に、今日の宿題(問7.2,7.3)をやってみます。
3回目の試験結果を確認しておいてください。先週の日誌の講評も。
前線は上がり気味に、セミは季節を忘れず鳴き急ぐがごとく。
いよいよ最後の学習内容となりました。級数です。
これを苦手にする人も多いかと思いますが、理由は単純で、経験不足、これに尽きます。
数を次々と足していった極限のことですが、それが存在する(収束する)と、
次々加える数は $0$ に近づくことになります(命題8.2)。
しかし、逆は正しくない。
例8.3で対数発散という現象を、広義積分の応用として学びます。
さらに、命題8.5と例8.6で知識を補強します。
宿題17もお忘れなく。
その後に書いてある「和の一般論」は、余裕があればどうぞ。
ただその中に出てくる、一気の和(総和という)が考えられる場合(絶対収束という)と、
そうでないない場合(条件収束という)は、本来、明確に区別されるべきものです。
テーラー展開で現れる級数表示は、基本的に絶対収束します。
広義積分でも同様の現象が起こることにも注意します。
来週は4回目のオンライン試験です。試験範囲は、広義積分と級数です。
ついでに、5回目のオンライ試験が8月3日にあり、これで最後です。
こちらの方の試験範囲は、過去3回の試験範囲全部となります。
とくに、成績の思わしくなかった(理解が十分でなかった)ところを重点的に復習しておいてください。
Q: 微分積分学の例の8.18の(3/2)log2がなぜそうなるのかわかりません。
A: これは、$p=2$, $q=1$ の場合なので、
\[
\log(2\sqrt{\frac{2}{1}}) = \frac{3}{2} \log 2
\]
となります。
これに関連して、問82を次のように訂正します。
ライプニッツ級数を並べ替えた \[ 1 + \frac{1}{5} - \frac{1}{3} + \frac{1}{9} + \frac{1}{13} - \frac{1}{7} + \cdots \] の値を求めよ。
総和について追記します。
和は順番に足すものと思い込んでいる人も多いと思いますが、
本来は一気に足し上げて良いもの。それができるか否かが「絶対収束」かそうでないかの違いになります。
級数の積を表示するのに
\[
(\sum_{j=0}^\infty a_j) (\sum_{k=0}^\infty b_k) = \sum_{n=0}^\infty c_n,
\quad
c_n = a_0b_n + a_1b_{n-1} + \cdots + a_nb_0
\]
というのが良く本に書いてあって、どうして好きに足してはいけないのか、と思うあなたは正しい。
これ以外の足し方は許さない、といった風潮はとても危険です。
総和法は、数学科の学生でも知らない人が多いくらい、触れられることがまれではありますが、
極めて基本的な考え方であると常々思っていたのが、講義ノートの記述になりました。
まあ、迷惑いえば迷惑な話かも知れないので、普通は授業で取り上げたりしません。
匂わすだけです。心ある人にだけ伝われば、という思い。
梅雨もいよいよ納めの雨か、気温は低めなれど。
常識が意味を失いつつある今、仕組みを根本から見直しするためにも一つ一つの細胞の目覚めこそが。
今日と来週(8月3日)の2回に分けて、期末試験代わりのオンライン試験を受けていただきます。
NUCT からどうぞ。
4回目のオンライン試験でした。
後期も同じような状況が続く見通しであることを思えばなおさら、緩まず焦らず、です。
簡単な変数変換とガンマ積分の経験があれば楽勝、のはずが道に迷う人がちらほら。 一般項が $0$ に近づくだけしか認識していない人きわめて多し、危機的状況?。それでは、高校レベルのまま。 テキストを読んでいない?
梅雨が明けたとはいえ不安定な様相、相変わらず理性的ならざる対応がいつまで続くか、 セミも行き倒れて。
今日は、予定通り最後のオンライン試験でした。
[講評]
$\fbox{1}$ はまあまあでしたか、わかったひとはわかり、怪しげなひとはそれなりに。
$\fbox{2}$ は、グラフの問題ですが、両はじでの様子の認識が甘い人が多かった。
傾きが発散するか否かも大事な情報です。あまりにも形式的な処理に終始していないか、
もう一度点検を。
今回の試験の点数を NUCT で開示しておきましたので、ご確認を。
今回で結果を出せなかった人も再試験を受けられる可能性がありますので、
あきらめずに勉強を続けてください。引き続き、メールで相談に応じます。