参考資料など:
ガウス積分は、きわめて重要なものであるにも関わらず、微積分の授業での扱いは大きくない。 理由は簡単で、数学的お作法にしたがって説明していくと、授業の終わりの方にならないと顔を出せないため、 1月はセンター試験やら何やらで授業ができない日が多いということもあり、省略されがちなんだなあ。
一度、アンケートを取ってみると面白いかもしれない。
何、お作法にしたがって冷めた料理を恨めしく思うことはない、 行儀が悪かろうとできたてを手づかみで食べてみるにしくはない。実際,物理数学とか、量子化学とかでは、 もっと野蛮なふるまいが横行しているのである。いきなり発散定理が出てきたり、 複素数の意味もわからずにシュレーディンガー方程式を解かせられたり。その断絶たるや、 同じ学部の中でのできごととも思われず、百鬼夜行のごとし。
せめてもの親心、 ガウス積分は体積計算がわかれば納得できる話であるという、 からくり。それだけのことだ。 \[ \int_{-\infty}^\infty e^{-x^2}\,dx = \sqrt{\pi}. \]
レポート問題:問1,問2。(10月14日回収、10月21日返却)
注意:レポート提出の有無は成績には無関係。
開始早々ではあるが、再来週、1回目の試験。
今日は、前回のガウス積分を受けて、重積分の導入と繰り返し積分を使った計算でした。
重積分の定義は、意味を重視したものだったこともあり、気になる人には不満が残ったかも知れません。
どのような定義を採用しようとも、具体的な計算は、繰り返しに帰着させます。
そのための公式は、やはり体積計算に結びつけて説明しました。
繰り返し積分そのものは、通常の定積分を繰り返し実行するだけですが、
内側の積分を行う際には、外側の変数が残った状態で行う必要があり、
その際の気持ちの切り替えが勘所のひとつとなります。
例とか問で、よく慣れていただきましょう。
次回は、復習+試験。 例題と問4,問5をとくに復習しておくと幸せになれるかも知れません。
前回の問1で、「一次式」と書いたのは、$ax+by+c$ ($a$,$b$,$c$ は何でも)のつもりでした。 英語で書けば a linear expression ということです。一方、 a polynomial of the degree one の訳語としての一次式もありまして、具合の悪いことに意味が異なっております。 linear の訳語に、「線型」と「一次」の両方が当てられていて、どちらかというと「一次」の方が良く使われる (例:線型方程式よりは一次方程式)ところに問題があるのですが、「線型式」といういいかたは普通しないので、 「一次式」と書きました。「一次以下の式」というべきだったかも知れません。
1回目の試験をしました。試験結果の掲示は、もう少しおまち下さい。
とりあえず、講評です。 $\fbox{2}$ は、予想通りのできでしょうか。例題と問4,問5で復習した方には、易しかったことでしょう。
意外だったのは、$\fbox{1}$。(i) は、試験直前の復習で説明したので、実質 (ii) だけだったのですが、 (i) の結果である \[ \int_0^\infty e^{-tx^2}\, dx = \frac{1}{2} \sqrt{\frac{\pi}{t}} \] の両辺を $t$ で積分することをせずに、 \[ \int_0^\infty \frac{1- e^{-x^2}}{x^2}\, dx \] を直接処理しようとして失敗している人がかなりいました。 「結果」=「答え」=「$\sqrt{\pi/t}/2$」と思った人が多かったということでもあります。 答えだけを気にする病気にかかっていませんか。 ガウス積分といえば、値を表す $\sqrt{\pi}$ が大事なのではなく、 \[ \int_{-\infty}^\infty e^{-x^2}\, dx = \sqrt{\pi} \] という等式に意味があるということです。 この試験でも、最後の答えそのものよりも答案全体としてわかっているかどうかを見て採点しております。
さて、上の広義積分ですが、直接何とかすることも実は可能で、それは、 \[ \frac{d}{dx} \left( \frac{1-e^{-x^2}}{x} \right) = - \frac{1 - e^{-x^2}}{x^2} + 2e^{-x^2} \] の両辺を $x>0$ について積分すると \[ \int_0^\infty \frac{1- e^{-x^2}}{x^2}\, dx = 2 \int_0^\infty e^{-x^2}\, dx - \left[ \frac{1 - e^{-x^2}}{x} \right]_0^\infty. \] ここで、 \[ \lim_{x\to 0} \frac{1-e^{-x^2}}{x} = \lim_{x \to 0} \frac{x^2 - x^4/2 + \dots}{x} = 0 = \lim_{x \to \infty} \frac{1 - e^{x^2}}{x} \] に注意すれば、ガウス積分の場合に帰着します。 数名の方が、このような計算をして値にたどり着いていました。
この問題の広義積分は、いろいろと考えさせてくれるものでもあり、 実際、試験のときに悩まれた方も多かったのではないでしょうか。例えば、 \[ \int_0^\infty \frac{1- e^{-x^2}}{x^2}\, dx = \int_0^\infty \frac{1}{x^2}\, dx - \int_0^\infty \frac{e^{-x^2}}{x^2}\, dx \] と分けてはいけません。なぜでしょうか。左辺は、$x=0$ と $x= \infty$ で広義積分の形になっています。 このうち、$x=0$ の方は、 \[ \lim_{x \to 0} \frac{1 - e^{-x^2}}{x^2} = \lim_{x \to 0} \frac{x^2 - x^4/2 + \dots}{x^2} = 1 \] であるので、見かけだけの広義積分ですが、上のように2つに分けると、 \[ \int_0^\infty \frac{1}{x^2}\, dx, \quad \int_0^\infty \frac{e^{-x^2}}{x^2}\, dx \] は、どちらも $x=0$ の近くで発散する広義積分になってしまいます。結果として、 その差は、$\infty - \infty$ 型の不定形になり、これは、却って問題を複雑にしてしまい失敗です。
おまけ、関数 $\displaystyle \frac{1 - e^{-x^2}}{x^2}$ のグラフの概形を描いてみましょう。 そして、それが広義積分可能であることを確かめて下さい。
今日は、偏微分の初回でしたが、その前に積分と微分の関係を密度との関連で復習しました。 通常、 \[ \int_a^b f'(x)\, dx = f(b) - f(a) \] は、基本公式 \[ \frac{d}{dx} \int_a^x f(t)\, dt \] から導くのですが、密度の積分がもとの量を表すというしごくもっともな事実を認めるならば、 直接的な理解も可能です。 (ただ、数学的に追求していくといろいろ出てくるので、それが気になったときには、 正統な方法を学べばよいでしょう。)
一方、基本公式の方は、積分量から密度を計算すると元の関数が復元するとも読み替えることができて、 これの重積分版(の一つ)が、 \[ \lim_{D \to (a,b)} \frac{1}{|D|} \int_D f(x,y)\, dxdy = f(a,b) \] でした。ただし、$f(x,y)$ は、$(x,y) = (a,b)$ の近くで連続であるとします。 この「証明」は直感的に行いましたが、少しだけ数学的な説明をすると、 次のようになります。
関数 $f(x,y)$ の $D_r = [a,a+r]\times [b,b+r]$ での最大値・最小値を それぞれ $M_r$, $m_r$ で表すと、$f$ の連続性から \[ \lim_{r \to 0} M_r = \lim_{r \to 0} m_r = f(a,b). \] 一方、明らかな不等式 \[ m_r \leq f(x,y) \leq M_r \] を $D_r$ で積分すると、 \[ m_r|D_r| \leq \int_{D_r} f(x,y)\, dxdy \leq M_r |D_r| \] となるので、全体を $|D_r|$ で割って、極限 $r \to 0$ を取ると、目的の等式を得ます。 一般的な $D$ の場合も同様です。
重積分に対するこういった見方は基本的かとは思うのですが、教科書的にはあまり取り上げられないようで、 不思議なことです。
偏微分の順序交換公式は、この密度等式とくり返し積分計算からわかります。
通常の平均値定理を使う方法だと、
\[
f(a+r,b+r) - f(a+r,b) - f(a,b+r) + f(a,b)
\]
がどこから出てくるのかわからない。
また、合成関数の微分の公式である chain rule も、
こちらは1変数積分ですが、同じく密度等式に帰着させることで示しました。
説明の直感的な部分は、上と同様の不等式評価を使うことでより厳密な証明に書き改めることも可能です。
ということで、積分を使えば、直感的な説明から厳密な証明までを統一的に取り扱うことができます。
お知らせです。11月4日は予定通り休講です。
都合により、11月2日・9日のオフィスアワーは休止します。
試験結果を掲示しました。
少し、間が開いてしまったが、今日は微分の意味について一つ二つ。
chain rule の応用として、一次近似式を一変数の場合と対比させて考えてみた。 微分の意味をさぐる上でも一次近似式は重要だ。
最後に、接平面の方程式。まずは、等位面の話を少し。これは、正式に説明しようとすると、 陰関数定理なるものが必要になって、証明をやりだすと結構大変であるが、そのまえに、 直感を支えるだけの経験を積んでおくべきもの。
授業の中間アンケートもしたのであった。
あれから、もう8ヶ月も経ったのだなあ。急ぐことはない。怖れず、忘れず。
次回は、2回目の試験。授業で説明した例とか、問13,14、19、20といった辺りの復習を。
例の如く、試験前の復習。
偏微分の計算。
微分の意味(一次近似式、接平面)。
一次近似式をより正確に述べると、どの教科書にも書いてある「全微分可能」という条件になるのだが、
歴史的には一次近似式の形の方が古く、全微分可能性の方はずっと後になって認識されたということもあり、
学ぶ順番もそれが良いように思われる。あれやこれや、いろいろ関係するのであるが、
微分の意味としての法線ベクトルも復習した。
ということで、 2回目の試験である。
その講評であるが、
$\fbox{1}$ は、マイナス1%の増加と書くべきか、1%の減少と書くべきか悩んだ人もいたようである。
ここでは、どちらで書いても良しとする。数学的理解を問うているのであるから。
なお、この問題自体は、近似式を使わないで直接計算してもすぐ求まるのであった。
もう少し複雑な式 (van der Waars equation とか)にすれば良かったかも知れない。
問題なのは、$\fbox{2}$ の方である。
曲線の「接平面」を計算したり、曲線が接するためには、その曲線が接平面に「完全に」含まれていないといけない、
とかの誤解が目立った。
曲線に対しての接線、曲面に対しての接平面の関係をしっかり把握して欲しかったのであるが、
この2つが接する条件は何であろうか。
その前に、直線の方程式、平面の方程式の意味は良いだろうか。
直線の方向ベクトルと平面の法線ベクトルの成す角を $\theta$ とするとき、
直線と平面が平行である $\Longleftrightarrow$ $\theta = \pi/2$ であり、
直線と平面が直交する $\Longleftrightarrow$ $\theta = 0$ といったことである。
この当然とも言える関係を思い描けなかった人もかなりの数に上った。
結果として、問題が易しかった割には、点数が思いの外取れていないということであった。 原因は、前期線型代数の内容でもあり、時間が限られていたこともあり、 授業では詳しく復習しなかったところに抜けがあったことに尽きるのだろうが、 前期における稽古不足も考えられる。線型代数と微積分の連携の弱さ、というのもあるかも知れない。 さらりと触れただけでは、身につかぬということなのだろう。線型代数以前のところなれど、これをわからずに、 線型代数を学ぶことは、魂を置き忘れていることにもなりかねない。 計算はすれど、その意味は問わず、というのは恐ろしいことである。
穴は、少しでもふさぐべく努められたい。期末試験でも取り上げるように覚えておきたい。
今日は冷え込みましたね。御嶽山も遠くに白く光ってました。
今回のテーマは、重積分の変数変換でした。ポイントはいくつかありますが、
まず、変数変換とは何かがまず大事な点です。これには、単に置き換えるべき式だけでなく、
変数の動く範囲の対応にも注意しましょう。
公式を使う際には、ヤコビ行列式の形と絶対値記号をお忘れなく。実際の計算は、ここでもくり返し積分なので、
一変数の場合の技法が重要です。
最後に、公式の本質的な点である微小面積の比に対する近似式を説明しました。
さらに、その根拠に立ち入ると、関数の一次近似式が顔を出します。
この辺りまでを理解し計算の稽古をしておけば、とりあえずは十分でしょう。
なお、公式を数学的に紛れがない形で証明するのかかなりの骨です。
変数変換とその「微分」についてのより深い理解と道具が必要となりますが、
それは次の段階での話となります。
次回回収のレポート問題として、問25,問26を挙げておきます。
以下、ひとり言。
Jacobian matrix という言い方があるのだなあ、知らなんだ。
おまけに、それを表す記号として、ヤコビ行列式のそれを使う人がいるという驚き。
どうやら、一部の数学関係者が始めたことのようであるが、
これは、混乱を引き起こしかねない。この点、物理の専門家は記号には保守的で、
そういった事例はないようであるが、そのうち出てくるかも知れぬ。うーむ。
確かに、写像の微分を表す記号が欲しいところではあるが、そうであれば、$f'$ とか $Df$ とか、
適当なものがいくらでもあり得るものを、言うに事欠いて、Jacobian の記号を使うとは。
Jacobi さんは、そのようなことはしてないんだなあ。単に体積要素が変数変換で変化する際の重みが、
後の人たちによって Jacobian と名付けられた行列式の絶対値になっていることを示しただけなんだが。
ぶつぶつ。
今日は、変数変換その2、をしました。
細かいことをいうといろいろあるのですが、
変数変換を続けて行うと Jacobian がどうなるかを、chain rule と結びつけて調べました。
とくに、逆変換の Jacobian がもとの Jacobian の逆数であるという性質を導きました。
少し(というか大分というか)わかりにくかったかも知れません。数学
でいうところの写像の概念を使わないで説明したこともありますが、具体的な計算例
(代入のくり返しに関する結合法則のことです)を挙げなかったせいでもあります。
実は、行列の積の計算というのは、一次式による変数変換のくり返しを行っているのですが、
そういった認識というか経験というか、多分、十分でないところにも理由がありそうです。
この後で、微分に対する変数変換である微分作用素の書き直しを説明する予定でしたが、
予想通り時間が足りなくなっていたので、これについてはまたの機会にということで。
次回の試験は、重積分の変数変換です。とくに極座標を使う場合を復習しておいて下さい。 それと、問題の作り方の種明かしのところと。
行列の積の実体は、一次変換(あるいは線型写像)の合成であると理解するのが正しい見方ですが、 歴史的には、もっと素朴に、式の代入を繰り返すことに由来します。 \[ x = a u + bv, \quad y = c u + dv \] に \[ u = \alpha s + \beta t, \quad v = \gamma s + \delta t \] を代入すると、 \[ x = (a\alpha + b\gamma) s + (a\beta + b\delta) t y = (c\alpha + d\gamma) s + (c\beta + d\delta) t \] となりますが、この係数を縦横に規則的に配列してやると、 \[ \begin{pmatrix} a\alpha + b\gamma & a\beta + b\delta\\ c\alpha + d\gamma & c\beta + d\delta \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} a & b\\ c & d \end{pmatrix} \begin{pmatrix} \alpha & \beta\\ \gamma & \delta \end{pmatrix} \] となって、行列の積の定義が見えてきます。ということで、線型代数の復習も少しはしておいて下さい。 関係するところだけでも。
30分ほど積分の変数変換を復習し、広義重積分の収束・発散について補足したあとで、 3回目の試験をしました。
その講評ですが、
$\fbox{1}$ (i) で、$b = 3/2$ の処理が抜けているものが多数あり、
その結果 (ii) の場合分けが不十分なものも目立ちました。
$\fbox{2}$ は、一部、ヤコビアンの計算(すなわち、偏微分の計算)が怪しい人がいましたが、
総じて正しく書けてました。
来週12月14日のオフィスアワーは、ありません。
あー、やっちまったなあ。線型代数との間合を取りそこねた気がする。
客は朝寝の独演会であったか。
この、大学での微積分と線型代数の授業の関係、
独立にすると客が迷惑するのは皆わかってるはずなんだが、なかなか身動きならぬ、ということで、
まだ固有値のことは出て来てないのだろうことに終わってから気がつく間の悪さ。
まあ、講義ノートの方には、線型代数を使わない説明も書いておいたので、それを読めばよいのだが、
そういう自主的な勉強をしてくれる人が最近は少ないらしく、
授業の中でしつこく言うあるいは作業させる教師が良い先生ということのようだ。
しかし、そういった手取り足取りをいつまでも続けるのは、愚かなというか迷惑なこと。
といった、責任転嫁をしてはいけません。反省です、いや言い訳でした。
さて、二変数の極値判定で 何故に固有値を出したかというと、それがこの問題の本質を明らかにしてくれるから。 伝統的に主軸変換とよばれる座標変換によるのが正しい理解と思うからです。 この正しい理解の仕方であれば、変数の数がいくつでも同様の議論で済ませられるのですが、 いくら手っ取り早くても、2変数にしか通用しない説明をするのは、羊頭狗肉というか仏作って魂入れずというか、 潔しからずというお粗末でした。 (2×2行列の対角化と固有値については、 「行列代数これだけ」というのもあります。)
とにかく、極値の判定で重要なのは、2次関数の判別とそのグラフです。 山と谷は誰でも知っていることですが、もうひとつ峠(鞍点)というのがあって、 少し気をつけると、日常的にもいろいろ目にしているのですが、これを機会に捜してみられたらよいでしょう。 ネットにもきれいな図がいろいろあります。例えば、 数学演習II とか。
試験の結果については、掲示が出ていると思います。 次回12月23日は祝日ですが、授業があります。お忘れなく。 問33(例外的な場合)のレポートの提出日でもあります。 寒い日が続いています。初雪もあったとか。風邪にご注意あれ。
今日は、補講日での授業でした。冬枯れの一日、白く御嶽山を望める日でもありました。 (午後、名古屋駅前のビルの13階に出向く用事があり、木曽方面の山塊がなつかしくも綺麗でした。)
前回の停留点付近での二次式の解析を受けて、等高線と陰関数です。 陰関数の方はよく取り上げられるのですが、等高線の方はなぜか無視されることが多く、 教養数学の七不思議の一つです。陰関数自体は1階微分が中心の話ですが、等高線のレベルを変化させることで、
何故か無視されると書きましたが、 こういったことを数学的に証明する (Morse lemma という)のは陰関数定理以上に大変で (といっても、関数解析的に処置すれば、同程度ではあるのですが)、 とても教養数学の手に余るため、君子危うきに近づかなかった、ということなのでしょう。 しかし、証明はいざ知らず、結果自体は十分納得できる内容ではないでしょうか。 数学者は、証明にこだわりすぎているのかも知れません。(職業病?)
さてさて、条件付き極値というのは、次回(1月20日)に回します。レポート問題は、問35,問36です。 これも、次回回収。それでは、よい年をお迎え下さい。
しばらく間があきましたが、前回できなかった「条件付き極値」を説明しました。
Lagrange 乗数法と呼ばれるのが普通ですが。これは、あくまでも極値を与えうる点を捜すための方程式を与えるものでして、
それが実際に極値であるかどうかは、別の議論を要することです。
ただ、極値の存在(より強く、最大・最小の存在)がわかっている場合は、このようにして求めた点における
値を具体的に比較することで、処理を進めることができます。
いずれにせよ、実際の計算は連立方程式を解くことになるので、それなりの労力を要します。試験のときに戸惑わないように
稽古しておくことを薦めます。
そのためのレポート用の問題をお知らせするのをうっかり忘れてしまいました。
遅ればせながら、問38をそのための問題として挙げておきます。
今日の例を復習するだけでも良いのですが。
記録として書いておきます。Lagrange と de Lavoisier の接点を。人は時代に翻弄されるものなのです。 翻弄されつつもおのが信念を持ち続け得るならば、といったところでしょうか。
まずは、お詫びです。当初予定されていた線積分とグリーンの公式は、時間の関係で省略しました。 授業アンケートにも、「やって欲しかった」というコメントをいただき、はなはだ心苦しいのですが、 ご了解下さい。代わりと言っては何ですが、これについての質問を受け付けますので、 どうぞ、メール等でご相談下さい。
今日は、説明する最後の授業ということで、大事な復習に始まって、 途中、試験範囲外(と宣言してしまいます)ながら、ガンマ関数と関連する公式を導き計算例を挙げました。 数学は、急き立てられなければ面白いものです。数学に限らないでしょうが。
その後、次回試験範囲をかなり限定的に確認しました。 該当する例、問、過去のテスト問題を復習しておいて下さい。 形式的には、すべての範囲ということになるのですが、その中でも特に知っておいて欲しい、 少なくとも後で必要になったときに、 本とかで思い出せる程度には記憶の手がかりを残しておいて欲しいところが、 大事ということです。
次回の期末テストは、同じ教室で同じ時間です。こんどは、約90分フルに行います。
期末試験をしました。採点が遅れていたのですが、 今日(2月10日)に掲示依頼しておきました。 時間がほとんどないのですが、疑問点等ある場合は、2月13日(月)までにご連絡下さい。