弱収束するが強収束しない三大機構
- 無限遠に逃げる.
- 無限遠に逃げなかったとしても,むちゃくちゃ振動する.例えば,$f_k(x) := \sin kx \in L^2(0,\pi)$など.
- 無限遠に逃げず,例えばae各点収束するのでむちゃくちゃ振動するわけではかったとしても,一点に凝集する.すなわち,バブル.
Lieb-LossのAnalysisのp.56を見よ.
$L^p$函数の弱収束列$f_j \rightharpoonup f$に対して,$\liminf \lVert f_j \rVert_p \ge \lVert f \rVert_p$である. さらに,$1 < p < \infty$のとき,$\lim \lVert f_j \rVert_p = \lVert f \rVert_p$ならば,$f_j$は$f$に強収束する. すなわち,弱収束するが強収束しないというのは,エネルギーが失われているということである.
弱収束と平均の収束
$1 < p < \infty$とする. 空間$X$上の$L^p$函数の列$f_j$と$f$に対して,次は同値である:
- $f_j$は$f$に$L^p$で弱収束する.
- $f_j$の$L^p$ノルムは一様に有界であり,任意の部分集合$E \subset X$に対して$\int_E f_j \,d\mu \to \int_E f \,d\mu$となる.
すなわち,函数列の弱収束は,平均の収束である. ここで,平均するときには,絶対値を取っていないことに注意せよ.