講演内容アブストラクト | |
1.渦運動の数理 木村 芳文 渦は流体中の非常に安定な励起状態であり、いろいろな流れにおいて観察する事ができる。今回の講演では様々な流れにおける渦の形態を紹介したのち、渦の運動を記述するモデル方程式について考察する。 平面内では渦の中心を点として記述する「点渦」が有名なモデルであるが、その運動はハミルトニアンを使って記述できることが知られている。 3次元空間における渦運動のモデルとしては渦が細いフィラメントになっているような「渦糸」というモデルがよく使われる。渦糸は自分が自身の周りに誘起する流れに乗って運動するが、その多様な運動の一部をコンピューターシミュレーションを使って紹介する予定である。 |
2.「数学活用」で変貌する数学 根上 生也 「数学基礎」の発展形として次期学習指導要領の高校数学に登場することとなった「数学活用」。その実態はまだ明らかにされていないが、その名前から察して、数学が活用される場面に重点をおいて展開される内容であることは間違いない。 そのような立場から数学を捉えなおしたとき、高校数学は従来のように数学内部で閉じたままではいられなくなる。 そこで、「数学活用」を念頭に、外に向かって開かれた数学を構想し、その変貌した数学の在り様について考察する。 |