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講演内容アブストラクト
1.リーマン予想をめぐって
松本 耕二


リーマン予想とは, リーマンのゼータ関数が 0 になる点の分布に関する予想で, 1859 年にリーマンが提起して以来 150 年近く経った現在でも未解決です。素数の分布などに重大な影響をもたらすため, 現代数学における最大の未解決問題の一つと言われることもあります。
 この講演では, リーマンのゼータ関数の定義から説き起こして, ゼータ関数と素数分布とのつながりについて簡単に解説します。
 そして, リーマン予想とはどのような予想でどのような意義を持つか, について述べ, 0 になる点の分布について現在どの程度のことがわかっており, リーマン予想の証明についてどのような試みがなされているのか, といった現状についてもできる限りお話ししたいと思います。
2.国際比較を通して見る日本の数学科授業の特徴
清水 美憲


第3回国際数学・理科教育調査(略称:TIMSS)に付随して行なわれた数学科授業の国際比較研究(「TIMSSビデオスタディ」)と,その研究成果を踏まえて設計されたもう一つの授業研究プロジェクト「学習者の観点からみた授業研究(略称:LPS)」の知見を概観する。
 これらの国際比較研究の知見を手がかりに,他国との比較を通して浮き彫りになる日本の授業の特徴を,教師の教授行動とその根底にある価値観や社会的規範という側面から探り,日本の授業の優れた側面と今日的な学習指導の課題を考える。