Date: Sat Jul 13 11:32:00 GMT 2013
From: Keiichi Sakai
Subject: 信州トポロジーセミナー (25-7)
このお知らせを重複して受け取られた方はご容赦ください。

信州大学理学部 数理・自然情報科学科(松本キャンパス)では、
不定期で信州トポロジーセミナーを開催しています。
下記のように、本年度第7回の信州トポロジーセミナーが開催されます。
(過去の記録につきましては、下記URLをご覧ください)

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■ 2013年7月24日(水) 16:30〜18:00 ■
題目:測度空間上のアソシエーションスキーム構造
講演者:奥田 隆幸 氏(東北大学大学院情報科学研究科・日本学術振興会特別研究員PD)
会場:理学部 A 棟 4 階 数理攻究室 (A-427)
概要:
P. Delsarte が実験計画法で用いられるデザイン, 通信の誤り訂正に用いられる符号の概念が, アソシエーションスキームの枠内で双対的に解釈できることを指摘して[Philips Res. Rep. Suppl. (1973)]以降, アソシエーションスキームを中心とした組合せ論は現在まで活発に研究が行われている.

本講演の一つの主役はこのアソシエーションスキームであるが, もう一つの主役はコンパクト対称空間である. コンパクト対称空間上の調和解析は Peter--Weylの定理を始めとした表現論的手法で深く研究がなされている.
コンパクト対称空間を軸に考えれば, アソシエーションスキームはその有限版組合せ論的アナロジーと考えられる.平たく言えば, コンパクト対称空間の替わりに有限集合を考え, 群作用の替わりに調和解析に必要な組合せ的正則性のみを要請したものがアソシエーションスキームである. 特に, コンパクト対称空間上の調和解析には自然にHecke 代数が付随するが,これと対応するものとして, アソシエーションスキームには Bose--Mesner 代数が付随する.

本講演ではコンパクト対称空間, アソシエーションスキームの両者を同時に含む概念は何かという問題について考えたい.
特に Hecke 代数の畳み込み積, Bose--Mesner 代数の(行列としての)積が, 空間上の測度に準拠していることに注目し, 上記の問題に対する一つの提案として, ``測度空間上のアソシエーションスキーム構造''を定義する. 講演内では, 我々の定義でコンパクト対称空間と従来のアソシエーションスキームの両者を捉えられることを紹介し, このような構造を持つ測度空間上で Delsarte 理論がどのように展開できるかということについてもお話したい.
本講演は名古屋大学の澤正憲氏との共同研究に基づく.

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Date: 24 July 2013, 16:30-18:00
Speaker: Takayuki Okuda (Tohoku University)
Room: A-427, Faculty of Science, Shinshu University
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奮ってご参加下さい。
情報の更新はメールまたは下記 web ページにてお知らせいたします。

http://math.shinshu-u.ac.jp/~topology/seminar/

信州トポロジーセミナーでは、講演者を随時募集しております。
自薦・他薦ありましたら、ぜひお知らせください。
よろしくお願いいたします。

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境 圭一
ksakai at math.shinshu-u.ac.jp