Date: Fri Jul 06 00:51:47 GMT 2012
From: nayatani
Subject: 連続セミナー(名大)
幾何学MLの皆様

下記の連続セミナーを開催しますので、お知らせいたします。

日時: 2012年8月7日(火)10:30ー9日(木)15:00
(終了時間は予定です)
場所:名古屋大学多元数理科学研究科 多元数理棟309講義室
講演者:
庄田敏宏氏(佐賀大学)
「極小曲面における微分幾何学的モジュライ理論(江尻理論)について」
小林真平氏(弘前大学)
「ループ群による3次元双曲空間内の平均曲率一定曲面について」

アブストラクト
(庄田氏)
極小曲面のモジュライ理論はArezzo-Pirolaによる変形理論を用いた
先行研究が知られている。それは面積関数のnullityの情報のみを考慮
したものであるが,この約15年の間にMorse indexも加味したモジュライ
理論が名城大学の江尻典雄氏によって確立された。さらにその理論は
具体例のMorse indexを計算する上でも有用である。本講演ではその
アウトラインを紹介したい。

(小林氏)
3次元空間形内の平均曲率一定曲面に対するループ群を用いた
ワイエルシュトラス型の表現公式は、ユークリッド空間の場合
Dorfmeister-Pedit-Wuによって得られています。Lawsonによって
導入された対応を用いると、S^3の平均曲率一定曲面とH^3の
平均曲率|H|>1の場合も同様の表現公式が得られます。
しかしながら、H^3内の平均曲率が|H|<1の場合のワイエルシュトラス型の
表現公式はDorfmeister-Inoguchi-Kobayashiによって最近得られました。
本講演では、基礎的な事からはじめて、最終的にH^3内の平均曲率|H|<1の
場合の表現公式を紹介したいと思います。