アブスト: 場の量子論を定式化する方法として、行列模型としての試みと N点関数を完全に決定する方法を紹介する。 $\phi^3$模型を行列模型として取り扱う方法の一つに、 例えば非可換ユークリッド空間(モヤル空間)上の場の理論を考えることができる。 こうして得られる模型はKontsevich模型に対応するのであるが、 90年代の行列模型とは異なる連続極限をとることで、 $\phi^3$模型の場の理論として解釈できるものが得られる。 しかもその連続極限は2,4,6次元の3点相互作用を持つ場の理論でありながら 完全にN点関数を解くことのできる可解系という性質を持つ。 Harald Grosse (Vienna), Raimar Wulkenhaar (Munster) との共同研究 に基づいた話をする予定である。 参考文献: arXiv:1612.07584 , arXiv:1610.00526