タイトル: A new calculation method of the Schur index via AdS/CFT アブストラクト: このトークでは、AdS/CFTを用いたSchur指数の新しい計算方法を提案したい。今回扱うAdS/CFT対応は、4次元N=4 U(N) SYMとAdS_5×S^5上のIIB型弦理論との対応関係である。この対応は、ゲージ群のランクNが無限大のラージN極限では、AdS側が古典重力理論で記述できるためよく調べられており、場の理論のBPS演算子の情報を持つSchur指数も両側で一致することが知られている。一方、ゲージ群のランクNが有限の場合、AdS側では量子重力理論が必要であると考えられており、あまり調べられてこなかった。 しかし、今回扱うSchur指数は超対称性により量子重力の効果を受けない可能性があり、有限のNでもAdS側で計算できる可能性がある。有限のNでは、S^5の3-cycleに巻き付くD3ブレーンが指数に寄与すると予想されている。我々は、この寄与を組み入れることで計算されるSchur指数がCFT側の指数に一致することを発見した。今回のトークでは、この巻き付きD3ブレーンの寄与について詳しく論じ、有限のNでのAdS側におけるSchur指数の計算方法について議論したい。