タイトル:Current algebras and differential graded manifolds アブストラクト:2つの多様体の写像空間上の(無限次元)Lie代数であるカレント代数は、物理理論、特に場の理論において基本的な代数構造である。ループ空間上ではKac-Moody代数やW代数などの豊富な構造を持ち、数学的な解析も進んでいる。 ここではこれらを含んだ一般の次元におけるカレント代数の可能な一般形の数学的構造を議論する。我々は超幾何学(supergeometry)、次数付き微分多様体から写像空間上のポアソン構造とLie代数構造、すなわちカレント代数を構成する。これは物理のゲージ理論のBRST形式、BV-BFV形式に相当するもので、数学的にはChevalley-Eilenberg複体からLie代数を再構成することに相当する。またKoszul dualityのカレント代数への応用とみることもできる。これはカレント代数の背後にある基本的な数学的構造であり、これによって既存のカレント代数の数学的再解釈がなされるだけでなく、知られていない新しいカレント代数が構成できる。 講演においては基本的なアイデアと数学的概念の説明を中心に話す予定である。