Abstract: 古典輻射反作用を記述するALD(Abraham-Lorentz-Dirac)方程式は異常な振る舞いを示す解しか持たない。外力が無いのに解が無限加速してしまうもの(runaway)と外力がかかる前に加速を始めるもの(Pre-acceleration)だけである。どちらも物理的には受け入れがたい。一方でALD方程式の輻射反作用項を摂動として扱うLL(Landau-Lifshitz)方程式だと解には異常な振る舞いがまったくない。この不可解な関係はSingular limitと深く関係しており、LL方程式の摂動を無限次まで拡張して扱うことで理解することができる。摂動展開は発散することが多い。その発散に付随して様々な面白い現象も起きうる。輻射反作用の問題とともに発散級数と物理の様々な極限で現れる興味深い現象についても紹介できればと思います。